外資系で働くことを考えるときに誰しも考えることが、「日系企業と違ってクビになるのではないか?」ということです。
私も新卒で入社した企業は日系企業だったため、転職するまでは外資系企業の解雇の実態についてあまり知ることはありませんでした。
現職の外資系企業で3年働いてみて経験してきた人員整理や、他企業で行われていると聞いた従業員解雇についてご紹介させてもらいます。
目次
私が現在の勤務先で経験した人員整理
現在の会社で勤めて約3年となりますが、大々的に行われた人員整理が2つありました。
1つは、事業部門整理による従業員解雇。もう1つはコロナ禍の業績低下による人員整理です。
事業部門整理による従業員解雇
本社の判断により、ある日突然会社のビジネスの1つを撤退することとなり、当該の事業部門が閉鎖されることになりました。
その部署に所属する社員はほとんどの人たちが解雇となり、会社を去ることとなりました。
そのビジネスは世界的に市場規模が縮小傾向にあったため撤退する、という本社の判断でしたが、日本はまだ他国に比べると健闘を見せていたため、私含め日本法人の社員は寝耳に水、青天の霹靂のサプライズでした。
解雇対象となった社員は数ヶ月の準備期間を経て、会社を去ることとなりました…。
コロナ禍の業績低下による人員整理
2020年初頭より世界経済に大きな打撃を与えた新型コロナウィルスの感染拡大は、勤務先の業績にも大きなマイナス影響をもたらしました。
ある日本社CEOから世界中の全社員宛にメールが送られ、人員整理、つまり社員の首切りを開始することが告げられました。
売上の減少による利益減少を人件費の縮小で少しでもカバーしようというものになります。
退職勧告者の選定に数ヶ月を要した後、対象となった社員は会社を去っていきました。
解雇対象となった社員は在籍年数が長く、役職の高い、年配の社員が割合としては多かった印象があります。総じて、給料の高い人達がクビになっていったなぁ…という感じです。
外資系金融で起こっているクビ案件
周囲から聞く話でよくあるのが、外資系金融は会社の業績にかかわらず定期的にクビが発生している、ということです。
ある企業では社員の下位10%のパフォーマンスの社員はクビにし、空いた人員枠に新たな社員を採用・補充するようです。
ただし、クビになった社員も他の外資系金融企業に就職するケースが多いようで、外資系金融の村で生き続けていく人たちが多くいるようです。
それでもパフォーマンスが悪ければ首になってしまう、というプレッシャーを常に背負いながら働くことは大変なことだと思います。
クビになったときに支払われる積み増し退職金(パッケージ)
勤めている企業をクビになる、というのはもちろん大変なショックです。
転職先も決まらないまま最終出社日を迎えてしまう人もいて、収入の面ではいささか不安があります。
ただし、多くの企業においては会社都合の解雇の場合はパッケージと呼ばれる積み増し退職金が支払われるケースが多くあります。
場合によっては1〜2年分の年収相当の金額を受け取る人もいるので、定年退職が控えている人は定年前のクビのほうが多く現金を受け取れることもあるでしょう。
終わりに
以上、私の周囲で見聞きしたクビの事例をご紹介しましたが、外資系金融業界を除くとクビになる、というのはレアなケースかと思います。
組織再編や世界的な経済危機というのはめったに起こらないことですからね。
日系企業と比較するとクビのリスクがあることは確かですが、日本法人で働く限りは労働基準法で社員の雇用は守られています。
個人的にはクビのリスクを恐れて外資系企業への転職をあきらめるより、そのリスクを取ってでも転職してキャリアアップの道を選んだほうが将来の大きな糧になるのではないかと思います。
少しでも皆さんのご参考になれば幸いです!